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同じ確認作業を繰り返してしまう

「ドアに鍵をかけたか」不安になって家に戻るということは、多くの方が経験しています。しかしながら、このような不安が強くなり、確認作業が過度になってしまう病的な状況になることがあります。戸締りをしたか、電気を消したかなどが気になり、何度も確認作業を繰り返してしまい、この確認作業のため日常生活に支障が生じてしまいます。頻度が高い疾患です。

診断と治療

何度も同じ確認作業を繰り返していますが、その必要性がないことは本人もわかっている場合が多いです。強迫性障害と呼ばれている病態です。確認作業が合理的でないことについて本人の認識があいまいな場合は、他の精神疾患が原因または併存している可能性も考えながらの診察フォローを行うことになります。

治療では、繰り返し作業を急にゼロにすることを目標としません。重症度などにもよりますが、「せずにはいられない」という観念とどう付き合っていくかから相談を始めます。繰り返し行為が儀式的要素の強い方の場合は、最終確認の儀式(最終確認儀式の後は新たな確認をしない)を取り入れることで症状がコントロールしやすくなる場合があります。また時間的余裕があると繰り返し行為が悪化する方がとても多いです。日々の時間の使い方があまりに自由な方の場合、もともとしていた生活や自分の役割を思い出して、これらを生活に取り入れていくことで症状がコントロールしやすくなる場合があります。
補助的な治療として薬を用いることもあります。繰り返し行為をすることで不安な気持ちから逃れている方、生物学的にも不安症状がある方などは積極的に検討してよい治療です。ただし薬にばかり頼る治療は好ましくなく、必ず生活の改善や精神的治療も並行して行います。

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