認知症に伴う精神症状について講演をしました。
「認知症診療:かかりつけ医にとって役立つこと、専門医で出来ること」というタイトルで、かかりつけ医師も含めた医療関係者向けにWeb講演をしました(2025.11.13)。認知症で生じる症状は物忘れだけではありません。興奮、抑うつ、不安、徘徊、暴力、大声を出すなど様々な心理症状や行動が出現することがあります(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia: BPSD)。
激しいBPSDが出現し、家族や介護者が疲弊して患者さんとの関係も悪化してしまったあとでは、BPSDの解決は難しくなります。あらかじめ、なぜBPSDが生じるのか理解することが重要です。そして症状出現前からそのリスクを減らすよう生活環境を整えたり、家族や介護者が知識を持って対応することが重要です。
それでも症状が出現し、本人や介護者が疲弊する場合は、薬物治療を行うこともあります。BPSDを主治医と丁寧に情報共有し、なるべく少量でなるべく短期間の投与を心掛けることが大切です。
当院では原則、診断をご家族に説明するときに、今後生じうるBPSDについても可能な限り説明するようにしています。
このように認知症の治療には病院や薬も大切ですが、それだけではありません。皆の力と知恵も合わせることで、豊かな認知症生活を目指しましょう。
