アルツハイマー病研究会 2024年4月
当研究会に限らず多くの認知症関係の研究会は新薬の治験の失敗が続いた1年半前まで暗い雰囲気に覆われていました。そしてレカネマブの治験の成功後は、雰囲気も明るくなりました。その一方、しっかりした診断や投薬の体制づくりの大変さや、治療を希望されても投与できない患者さんのことなど、様々な課題も見えてきました。研究者、臨床医、当事者や規制当局の努力がさらに求められています。
今回のように現地開催だと、会場だけでなく廊下などでも貴重な情報が得られ、生々しい非公式な議論にも加われます。
院長は北摂地域の病院(阪大、市立豊中病院、弘済院病院、箕面市民病院)や認知症に熱心な診療所のエキスパートな医師たちと、地域の現状について情報交換させていただきました。
また昔の研究者仲間(阪大ではありません)から、近い未来の認知症医療を激変させるかもしれない血液バイオマーカーについて議論させていただきました。血液バイオマーカーの薬事承認について、学会と規制当局の間の真摯なやりとりについても聞くことができ、サイエンスと現実社会の勉強になりました。